1. TOP
  2. コラム
  3. そのイライラ、実は便秘が原因かも?便秘から起こる体の症状と悪循環のすべて

そのイライラ、実は便秘が原因かも?便秘から起こる体の症状と悪循環のすべて

 2016/02/15 コラム ストレス 予防 肛門病
この記事は約 5 分で読めます。
イライラ

そのイライラ、実は便秘が原因かも? 便秘から起こる体の症状と悪循環のすべて 

なんだかイライラする、頭が痛い、調子がいま一つ。原因、何だろう?…実は、便秘になると全身的に他の症状が一緒に出てくることがあります。

そんな症状についてまとめました。

◆便秘は、感情にも全身にも作用する

便秘は、便秘だけでも症状がたくさんあるのですが、便秘が原因で他の症状も起こってきます。つまり全身に症状が及んでいきます。
便は腸の中に長い間貯留すると、腐敗を起こし多くの有害物質を作ります。
腸の中には善玉菌、悪玉菌がバランスよく保たれていますが、有害物質の毒素が腸内の悪玉菌の増を助け(居心地の良い場所として)、全身におよぶ様々な病気を引き起こす原因となるのです。

下記の図を見てください。便秘からの悪循環が全身に及ぶことを図にしたものです。

便秘

では便秘から引き起こされる全身の各症状について、詳しくみていきたいと思います。

◆便秘で見られるお腹の症状

【腹部膨満】

いわゆる『おなかが張る』という状態です。便秘の場合腸内で悪玉菌が繁殖して腐敗発酵を起こし、ガスが発生しやすくなります。また器質的な病気(腸が閉塞したり狭くなったりする)のために便やガスの通過が悪くおなかが張る場合もあり、注意が必要です。

【腹痛】

腸にたまった便やガスは便秘によって出口が塞がれ腹痛の原因になります。つまっている腸の口側腸管は便やガスを肛門側に送ろうと一生懸命動いて出そうとします。その際、痛みを生じるのです。腸のたるみの多い部分に起きやすく、S状結腸(左下腹部)に痛みが起きる場合が多いです。

【食欲不振】

腸内に便が溜まってとどまると腸全体の動きが悪くなると食欲がわかなくなります。

【吐き気】

腸内に便が貯留し腸全体の動きが悪くなると、消化液は消化管に貯留しやすくなり嘔気の原因となります。

【便臭】

腸内に便が溜まって腐敗するため便からの臭いも強くなります。

◆便秘で見られるお肌の症状

腸内に便が溜まると、老廃物が次第に醗酵してきます。さらにそこから毒素が発生し、それが肌に影響を与え、吹き出物、シミ・ニキビとなります。

また、新陳代謝の低下にもつながるため、血行が悪くなり肌にハリとツヤがなくなります。

◆便秘で見られる精神的症状

便秘は、イライラや不眠の原因です。

◆便秘で見られる各部位の症状

【頭痛・肩こり・めまい】

腸内に発生した毒素は、自律神経の乱れを及ぼし頭痛、肩こり、めまいが置きやすくなります。

【腰痛】

便秘のため、腹部が便によって圧迫されるようになると、血液の流れがスムーズにいかなくなり、腰痛の原因となります。

【動脈硬化】

便秘をしていると、胆汁として分泌されたコレステロールを大腸が吸収してしまい、体内のコレステロールが多くなってしまいます。結果的に血液中に溶けたコレステロールが血管内に蓄積されやすくなり動脈硬化の原因になります。

【高血圧・糖尿病】

腸内にたまった毒素からの血液の汚染によって高血圧、糖尿病につながります。

【体臭・口臭】

腸内にたまった便の腐敗により体臭、口臭がきつくなります。

◆便秘で見られるアレルギーの症状

便秘により腸内に便がたまるようになると腸内に悪玉菌が増殖しやすくなり、そこから吹き出した毒素(アレルゲン)がアレルギーの原因となります。アレルゲンによって出やすい症状は、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、じんましん、アレルギー性鼻炎などです。

◆便秘で見られる肛門の症状

【内痔核(いぼ痔)】

内痔核(いぼ痔)は肛門の奥(直腸との境)に生じた静脈の固まりをいいます。いきんだり、便秘によってうっ血するために膨らみ、出血しやすくなります。内痔核の付け根の粘膜が緩んで、たるんでくると肛門の外に飛び出してきます。これを脱肛といいます。うっ血は軟膏により炎症を抑えると軽快しますが、粘膜のたるみは薬では改善しないため脱肛がある場合には手術による治療が必要となります。内外痔核は内痔核に肛門周囲の静脈のかたまりが加わったものをいいます。肛門粘膜は痛みの神経が敏感なため、痛みを伴います。

【裂肛】

裂肛とは肛門粘膜に生じた裂創(裂け)をいいます。りきみや便秘または太くて硬くなった便が無理に肛門を通過するために肛門の出口付近が切れる病気です。この位置は基本的に痛みの神経が繊細にはりめぐらされているので痛みが強いのです。裂肛がひどくなるとその周囲が引きつれて修復されてきますが、繰り返し起きることにより肛門粘膜が線維化してきて狭くなってきてしまいます(肛門狭窄。浅い裂肛は軟膏により炎症を抑えると軽快しますが、すぐに症状がぶり返したり、肛門がすでに狭くなってきている方は手術を考慮しなければいけません。

◆ひどい便秘も治療できる

いかがでしたでしょうか?便秘の毒素から、影響が全身にまわる・・・。体は循環していますから、当然ともいえます。

便秘の原因は、単に食生活の乱れやストレスによるものだけではなく、病気に付随して起こるもの、薬など特的の原因によるものなど、様々な場合があります。

便秘は、物事を我慢しがちだったり頑張り屋さんの女性に多く見られるとも聞きますから、つい、「水分や食物繊維が足りないのかな・・・」とか「運動不足かも」などと自己反省し、自分で改善しよう!ととらえて、一人で悩み続ける方が多いのかもしれません。また市販薬を飲み続けている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし実は腸がねじれているとか、狭くなっていたり、他の薬を飲んでいる影響だったりと、ご自身のコントロール外の可能性もありえるのです。

長期間の症状がある、市販の薬を飲み続けているが治らない、苦しい、などという症状がある場合は、一人で苦しまず、ぜひ専門医に相談ください。病院だからこそできる検査や治療方法もありますし、薬による対処療法と、原因から対処する根本的治療を併用する手法も取ることができます。病院を活用してあなたの快適な生活を手に入れてください。

\ SNSでシェアしよう! /

専門医が教える体の情報サイトdscopeの注目記事を受け取ろう

イライラ

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

専門医が教える体の情報サイトdscopeの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

ライター紹介 ライター一覧

ナオル

ナオル

こんにちは。日本を健康にすべく健康惑星からやってきたナオルです。


僕、こう見えて医者なんです。人間の体って面白い。特に、地球上生物の栄養摂取と排泄の仕組みは興味深い(僕たちは食べませんから)。そんなわけで、専門分野は消化器、肛門疾患です。今日も日本中から集めた論文や臨床に基づいた確かな情報をお届けします。


この人が書いた記事  記事一覧

  • 突発性食道破裂(とっぱつせいしょくどうはれつ)

  • 肛門がん

  • 側頭動脈炎(そくとうどうみゃくえん)

  • 副鼻腔炎(ふくびくうえん)