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痔の市販薬、何日ぐらい飲み続けたら医者に行くタイミング?

 2016/02/18 コラム 肛門病
この記事は約 5 分で読めます。
市販薬

肛門の痛み、かゆみ、出血など、肛門周辺になんらかのトラブル症状を持っているのは、日本人成人の3人に1人といわれています。

「排泄」を司る肛門部分は、人間にとって大切な部分ですが、なかなか人に相談しにくい部分。利用している人も多いと思われる痔の市販薬、実は病院の処方にはない、意外な面があるんです。よく利用される方。飲む日数の限度も合わせて、読んでみてください。

◆市販薬、何日ぐらい使用し続けてますか?

痔とわかっているものの、恥ずかしさもあって、病院での受診はなかなか勇気が・・・、というわけでまずは市販薬をという方も多いのではないでしょうか。

その市販薬、どれぐらい使い続けたら、病院に行くタイミングの目安になると思いますか?

答えは、外用薬で約10日、内用薬で約30日です。※使用上の注意を読んで正しく使ってください。

市販薬を使い始めたはいいものの、薬の効きが弱くなってきた気がするとか、なんとなく惰性でそのまま長期間飲んだり塗ったりしているというケースも多くみられます。ですが、時にこれが逆に悪化を引き起こすケースがあります。痔の種類には根本を治さないと繰り返し発症するというケースがあるからです。

医師の診断による的確な治療と薬の使用は、やはり改善に大きく貢献しますし、何より体の負担が軽減されます。痛みが引く、治るのが早いのです。

また、中には痔だと思っていたら他の病気だったというケースもあります。痛みがひどい、長引く場合は様々な病気の懸念もありますので、我慢せず速やかに病院で受診してください。

◆市販薬への思い込み・・・市販薬は弱い、という誤解について

薬の効能について、市販薬は弱い成分を使っているので安全と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこれ間違いです。

市販薬は、短期間で効くように薬の成分を配合しているので、意外と強い効能があるのです。製薬会社は、1ヶ月以上使い続けないと効かない薬は売れないため、3日間くらいで効果があらわれるように、強い薬を作ろうとしているからです。

特に痔の市販薬では、ステロイド系の成分を使っているものが多く、長期間使い続けるとステロイド(副腎皮質ホルモン)の副作用で粘膜がただれたり、全身に副作用があらわれることがあります。知らないと怖いですね。

市販薬は外用薬で10日と上記で表記はしましたが、このことからも、市販薬を漫然と使い続けることはおすすめしません。痔が気になったら、できるだけ早く専門医の診察を受けて治療方針を決めてもらい、必要ならば痔の薬を処方してもらうのがベストです。

◆痔の治療でも、女性専用のクリニックや、女性外来があります

痔は、便秘や下痢といった便の状態とも関係が深いものです。便秘は女性がかかる割合が非常に多く、トイレットペーパーに真っ赤な血が付いた経験のある方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし女性が肛門科のお医者さんに行くのは、「待合室で男性と一緒になるのがいや」「男性の先生だと恥ずかしい」といった声があがっており、受診のハードルが高いのが実情です。

現在は、女性外来という医療機関がだいぶ増えてきました。女性外来とは、医師(専門医)もスタッフも女性だけ、また女性専用のクリニックとして男性が入室できないという女性に配慮された安心の医療機関です。敬遠から悪化するケースが少しでも軽減されるといいですね。

◆痔のお薬の正しい使い方

痔と一口で言っても、様々な症状や病名があります。病院で処方される薬は、診断された症状に合わせて、肛門内部、こう門外部に使用する外用薬(塗り薬、坐薬など)と、水と一緒に飲む内服薬などがあります。

【外用薬】

外用薬とは、肛門内や周辺部につける薬です。座薬(ざやく)、軟膏(なんこう)、注入軟膏(ちゅうにゅうなんこう)などがあります。

座薬(ざやく):肛門へ入れる小さな固形の薬です。就寝前などに肛門から入れることで、翌朝の排便がスムーズになります。症状として内痔核、肛門内部に患部がある場合に処方されることが多い薬です。

軟膏(なんこう):クリーム状のぬり薬です。使用する前に肛門部を清潔にふいてから、薬をぬってくださいね。症状として、外痔核、裂肛、など肛門外部・周辺に患部がある場合に処方されます。

注入軟膏(ちゅうにゅうなんこう):軟膏が小さなチューブ形の容器に入っていて、肛門に差し込み、肛門奥に軟膏を入れられるようになっているタイプです。軟膏として外側にぬることもできます。ただし、外側に塗ったものは肛門奥への注入には使えませんのでご注意ください。症状としては、内痔核には注入、外痔核や裂肛にはぬり薬として使用になります。

◆まとめ 実は病院での処方の方が、早くて優しい

いかがでしたでしょうか。肛門周辺の病気は実に様々あります。その中で使う市販薬は意外に強い上に症状にピンポイントではありません。対して、病院の処方は、症状に的確なので、適切量の処方薬と治療が可能です。繰り返す痔の症状は悪化も招くので、一度の受診は結局早い解決につながることになります。

また、痔だと思って受診したことで大腸がんだと発覚したケースはとても多くなっています。ガンというと治癒しない大病のようにイメージしてしまうのですが、早期発見だと100%治る病気です。

日本の症例数が第1位の大腸ガンは、自覚症状がほとんどないのが特徴ですが、逆に早期発見のきっかけは、他の病気だと思っての検査、健康診断などの検査から発見されたものがほとんどを占めます。

痔も大腸がんも、より初期のより軽い段階で対処すると、患者様にとって一番楽かと思われます。病院をうまく利用して、早期解決にお役立てください。

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ナオル

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こんにちは。日本を健康にすべく健康惑星からやってきたナオルです。


僕、こう見えて医者なんです。人間の体って面白い。特に、地球上生物の栄養摂取と排泄の仕組みは興味深い(僕たちは食べませんから)。そんなわけで、専門分野は消化器、肛門疾患です。今日も日本中から集めた論文や臨床に基づいた確かな情報をお届けします。


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