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【女性と便秘】なぜ女性に便秘が多いの?切っても切れない深い関係

 2016/01/29 コラム 予防
この記事は約 5 分で読めます。
便秘と女性

女性と便秘 なぜ女性に便秘が多いの? 切っても切れない深い関係

女性は男性に比べ便秘がち、とよく言われます。なぜ、女性に便秘が多くなるのでしょうか? その理由を探ってみたいと思います。

◆どの年齢層でも多い便秘の女性・・・男性の約5倍

まずは、下記のデータをご覧ください。これは、人口1000人当たりの年齢別・性別の便秘症状者数です。女性はすべての年代を通して30人以上の該当者がいることがわかります。50代までは男性の約5倍

これは常時便秘だと自認している方の数値だと思われますが、時折便秘を経験するという人数になりますと、さらに増えるのではないでしょうか。旅行、イベント、生理・・・。日常のちょっとしたことで、女性の排泄のリズムは、繊細に変わっていきます。

 

日本人の便秘有訴者グラフ

◆なぜ便秘は女性に多い?・・・理由その1:ホルモンによる作用

女性に便秘が多い一番の原因に「女性ホルモン」の存在があります。女性ホルモン(プロゲステロン)には排卵に備えて腸管内から水分を体内に溜め込もうとする作用があり、便を硬くする作用があります。また子宮などを緊張させて腸の動きを阻害し、便の通過を悪くしてしまう作用もあるのです。女性ホルモン(プロゲステロン)は、月経周期により変化をします。そのため、月経周期により便通も影響されます。月経の1週間前くらい前になるとプロゲステロンの作用が強くなり、腸蠕動の低下や便の水分低下がおこり便秘傾向になりはじめます。
合わせて、月経7~10日の間には「月経前症候群(PMS)」と呼ばれる症状がではじめます。PMSでは便通異常、頭痛、むくみなどの身体症状や、気分の落ち込み、イライラなどの神経症状がみられます。これはどんな女性にも起こるため、すべての女性に排便障害は起こりうると言えます。

◆なぜ便秘は女性に多い?・・・理由その2:筋肉の弱さ

女性は男性よりも腹筋や横隔膜の筋力が弱いために便を排出する力が全体的に弱いということがあげられます。筋肉が弱いため、排便するときの腹圧を挙げることができず、排便しにくくなってしまっているのです。直腸にたまった便を排出しずらいのは骨盤底筋が弱いことがあげられ、骨盤底筋トレーニングも注目されています。

◆なぜ便秘は女性に多い?・・・理由その3:ストレスの多さ

腸の蠕動運動は、自律神経に支配されています。そのため、強いストレスで自律神経のバランスが崩れると腸の蠕動運動が正しく行なわれずに、便が滞って便秘になってしまう場合があります。女性は特にストレスの他に、職場などで排便を我慢しがちとなることが背景にあります。また、ダイエットなどによる食事量の少なさや運動不足などがあると便通のコントロールが難しくなります。

◆便秘とうまく付き合おう!

ホルモンや筋肉の弱さ、骨の形状も便秘の理由だとすれば、便秘は女性とは切っても切れない縁ということできるのではないでしょうか。忘れた頃にやってくる、一生のお付き合い…。しかし、逆にそう覚悟してしまうと、便秘の時の自分に会った改善方法を知っておくという対応ができるようになります。
たまにある便秘や、便秘になりがちだなと思っている方は、実は日常生活でできる工夫がたくさんあります。食事、睡眠、体操、寝方、などいずれも簡単なものばかりです。方法についてはリンクしますので、ぜひ試してみてください。

◆便秘は下剤でなおす?

「便秘のときは、下剤を飲めばよい」

便秘薬

これは正しいでしょうか。

いいえ、間違いです。

下剤には副作用があり、下剤を飲まないと便が出なくなる依存症になることがあるからです。下剤は、便秘を解消するときの最後の手段です。薬局で下剤を買ってきて、素人判断で勝手に飲んではいけません。必ず医師の処方のもとに、下剤を使うようにしましょう。下剤は、いつ服用をやめるのか、という判断が大事で、医師はそのことを前提に下剤を処方しています。

便秘のなかでも、けいれん性便秘は、S状結腸がけいれんして便の通過障害を起こすために生じる便秘なので、下剤を服用するとさらに腸が刺激されてけいれんし、便秘のあとに激しい下痢を起こすことがあります。便秘の原因を医師に診断してもらわずに勝手に下剤をのむと、症状をますます悪化させることになります。

便秘は、ビフィズス菌が豊富なヨーグルトなどの乳製品や、食物繊維がたくさん含まれている穀類、豆類、野菜、海藻類などを日常の食事でたっぷりとって解消することがベストです。

◆頑固な便秘でも治ります

しかし、自力では治らないひどい便秘、長期的な便秘を抱えている方もいらっしゃると思いますが、この場合も改善できるし、治ります。

便秘の原因は、単に食生活の乱れやストレスによるものだけではなく、病気に付随して起こるもの、薬など特的の原因によるものなど、様々な場合があります。

便秘は、物事を我慢しがちだったり頑張り屋さんの女性に多く見られるとも聞きますから、つい、「水分や食物繊維が足りないのかな・・・」とか「運動不足かも」などと自己反省し、自分で改善しよう!ととらえて、一人で悩み続ける方が多いのかもしれません。また市販薬を飲み続けている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし実は腸がねじれているとか、狭くなっていたり、他の薬を飲んでいる影響だったりと、ご自身のコントロール外の可能性もありえるのです。

長期間の症状がある、市販の薬を飲み続けているが治らない、苦しい、などという症状がある場合は、一人で苦しまず、ぜひ専門医に相談ください。病院だからこそできる検査や治療方法もありますし、薬による対処療法と、原因から対処する根本的治療を併用する手法も取ることができます。病院を活用してあなたの快適な生活を手に入れてください。

便秘と女性

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ナオル

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こんにちは。日本を健康にすべく健康惑星からやってきたナオルです。


僕、こう見えて医者なんです。人間の体って面白い。特に、地球上生物の栄養摂取と排泄の仕組みは興味深い(僕たちは食べませんから)。そんなわけで、専門分野は消化器、肛門疾患です。今日も日本中から集めた論文や臨床に基づいた確かな情報をお届けします。


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