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下痢と便秘を繰り返すのは初期症状?初期発見だとほぼ100%治る大腸がんの初期症状10項

 2016/02/21 コラム チェックリスト 予防 病名
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身体のどこが調子悪いの?

2015年8月、これまで経年1位だった胃がんを抜き、大腸がんが日本最多のがんになりました。がんは治らない・・・そんなイメージ、まだお持ちでしょうか?

いまや大腸がんは、早期発見できれば、ほぼ100%完治する病気です。カギは初期では無症状といわれる大腸がんの早期発見。いますぐできる大腸がん10項、チェックしてみてください。

◆男性のがん、ついに「大腸」が日本の一位に

2015年8月、国立がん研究センター「がん診療連携拠点病院」(409施設)の2013年の診療実績が出され、この年に拠点病院でがんと診断された症例数629,491例(国内のがん全症例の約7割)のうち、男性の部位別症例数では、07年の集計開始以来初めて、「大腸がん」が一位となる報道がありました(読売新聞)。これまでずっと一位だった胃がんを抜き、最多となりました。

男女別でみた症例数は、以下のようになります。男女合計でも大腸がんは91,530例と最多となりました。

がん症例数

男性

1位:大腸がん 54,601

2位:胃がん  52,807

3位:前立腺がん 50,257

4位:肺がん   50,255

女性

1位:乳がん 64,552

2位:大腸がん 36,929

3位:肺がん 22,762

4位:胃がん 22,458

◆大腸がんの初期は無症状。でも初期状態で治療すると、100%完治します

大腸がんは比較的おとなしい性質のがんで、胃がんや肺がんなどと比べると成長が遅く、リンパ節転移も少ないので、早期発見の初期状態での治療だと100%完治する病気です。

しかし同時に初期での発見が難しい病気でもあります。なぜなら、無症状だからです。症状があったとしても、日常的に見られるものであり、特別感がないために、無症状としてやりすごしてしまからです。初期の発見は、検診や、他の病気を疑っての検査で判明することがほとんどです。

◆30秒でわかる!大腸がんチェック

そんな大腸がんの10項目からなる大腸がんチェックリストを作りました。30秒ほどでできますので、ぜひチェックしてみてください。

 

1□ 便秘がちである

2□ お腹が張る

3□ 排便時に出血する

4□ 下痢が続く

5□ 体重が減った

6□ 検診で便潜血陽性を指摘された

7□ 重い感じの腹痛が続いている

8□ 便が細い、出にくい

9□ 以前ポリープを切除したことがある

10□ 血縁者に大腸がんになった方がいる

 

チェック結果は・・・・実は、以上10項目のうち、1つでも思い当たることがあれば大腸内視鏡カメラをお勧めします!

さらに、大腸ポリープができやすい方はこまめの検診(1~2年に1回)をおすすめします。ポリープ経験がある方は大腸ポリープができやすい体質ということになります。

関連記事▶︎ 内視鏡検査って何をするの?

◆まとめ 働き盛りの50代こそ要チェック。大腸がんの危険年齢は45歳から

大腸がんは近年に増加したがんでもあります。増加の原因は、食生活が欧米化によるもの、と言われています。

欧米化の食生活とは、動物性の脂肪を多く摂るようになり食物繊維の摂取が少ないということです。   動物性脂肪を多く摂り食物繊維を摂る量が少ないと、便中の胆汁酸が増加し、その胆汁酸が腸内細菌によって分解され発がん物質が産生されるのです。

しかし、同じ食事内容でも若年で発ガンすることは稀で、だいたい45歳を越えるあたりから増加し、50代が最も多くなっています。(平成8年度「患者調査」厚生省)

人生も仕事も脂の乗る50代。体力のある体に発生するがんの進行度は高齢者より早いと言われます。発症者の最も多い大腸がん。一人でも多くの方が早期発見での完治になることを願っています。

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ナオル

ナオル

こんにちは。日本を健康にすべく健康惑星からやってきたナオルです。

僕、こう見えて医者なんです。人間の体って面白い。特に、地球上生物の栄養摂取と排泄の仕組みは興味深い(僕たちは食べませんから)。そんなわけで、専門分野は消化器、肛門疾患です。今日も日本中から集めた論文や臨床に基づいた確かな情報をお届けします。

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