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肝膿瘍(かんのうよう)

 2016/06/18 治療 病名 症状
この記事は約 2 分で読めます。
肝膿瘍

【どんな病気?】

肝膿瘍(かんのうよう)とは、さまざまな原因で、肝臓に細菌、真菌、原虫などの感染がおきて膿瘍(のうよう)を形成する病気です。

感染経路には、胆管炎(たんかんえん)などからの場合(経胆道系)、肝臓への血液からの場合(経門脈系、経動脈性)、直接、肝臓に感染する場合(直達性)があります。

肝膿瘍は、その感染の原因で細菌性アメーバ性の2つに大きく分けられます。

細菌性肝膿瘍は、膿瘍が多発し、高齢者の胆管炎に続発することが多いものです。一方、アメーバ性肝膿瘍は膿瘍が単発で海外渡航者、同性愛者、HIV合併例、中年男性に多く認めます。また、アメーバ赤痢後、数年を経て発症することがあります。

【体の症状は?】

悪寒戦慄を伴う発熱、右季肋部痛、肝腫大肝膿瘍の3大症状と呼ばれています。その他、全身倦怠感や、肝臓の叩打痛などを認めます。

【検査】

血液検査

白血球の上昇など炎症反応を認めます。また、肝機能の悪化を認めることもあります。

腹部造影CT検査

肝臓に、辺縁が造影剤によりリング状に濃染する黒い領域(低吸収域)を認めます。

肝膿瘍

【治療・処置】

細菌性肝膿瘍とアメーバ性肝膿瘍で治療方針は変わってきます。

細菌性肝膿瘍の場合

抗菌薬投与、経皮的ドレナージ(局所麻酔をして身体の外から針を刺して膿瘍を外に出す。)

アメーバ性肝膿瘍の場合

抗アメーバ薬投与

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ナオル

ナオル

こんにちは。日本を健康にすべく健康惑星からやってきたナオルです。

僕、こう見えて医者なんです。人間の体って面白い。特に、地球上生物の栄養摂取と排泄の仕組みは興味深い(僕たちは食べませんから)。そんなわけで、専門分野は消化器、肛門疾患です。今日も日本中から集めた論文や臨床に基づいた確かな情報をお届けします。

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