1. TOP
  2. 【メールお悩み相談室】これって痔ですか?特集

【メールお悩み相談室】これって痔ですか?特集

 2017/04/15 コラム 治療 症状 肛門病
この記事は約 10 分で読めます。
痔

病院へ行く前にお医者さんに相談したいというご要望にお応えして開設された「メール相談室」。寄せられた質問の中から、当院で多かった質問をピックア

ップしてご紹介しています。

今回のご相談は、特集「これって痔ですか?」です!

Q1:肛門にナイフで刺すような痛みがあります。他の病院では異常なしと・・・

イエル

ナオル先生。今日のメール相談は痔かなー?と悩んでいる方の質問をまとめてみました。よろしくお願いします。

ナオル
痔は、ひとりで悩んでいる方多いですからねえ。メール多そうですね。
イエル

そうなんです。先生、どんどんいきますね。

30代の女性の方からのご相談です。排便をする際、肛門にナイフで刺すような、裂くような鋭い痛みが走ります。かなりの激痛です。下痢の時にも何かが当たる感覚があります。そのために一度肛門科で見てもらったのですが、異常なし、と言われました。

しかし強い痛みは毎回あります。他の先生はどう思われるか聞いてみたいためメールしました、とのことです。切羽詰まっていますね。

ナオル

診断は異常なしですか。症状と異なる診断とは、さぞや心配されたでしょうね。

ナイフで刺すような、というのはかなりの痛みだと推測します。そこから類推すると、裂肛(切れ痔)があげられます。排便の習慣で、力んだり圧をかける方ですと、下痢の際も、肛門に強い圧力がかかり、裂ける場合があります。最初はアカギレ程度の小さな傷でも、痛痒さがエスカレートして痔になることもあります。

ただメールですと、この程度の推測しかできませんので、一度来院いただくよう、お伝えください。

これって痔ですか?

Q2:血は出るのに痛みがない。これは痔?

イエル

続いて60代男性の方からのメールです。

肛門から出血をします。座っているクッションに付くぐらいの出血があります。血は鮮血の赤色です。しかし、痛みがありません。血が出ている感覚もないのです。ほかに肛門がでこぼこ、というか突起のようなものがあります。これは、痔に該当しますでしょうか?

似た内容のものが10代女性と、30代女性から来ています。彼女たちは月に数度、便器に色がつくぐらい出血し、痛みは強くないとのことです。

ナオル

痛みがない、ということですが、推測すると、「Ⅱ度の痔核の脱肛」ではないかと思います。痔核は、「内痔核」と「外痔核」に分類されます。肛門の内側と外側、という意味です。

この60代男性の方は、その両方である「内外痔核」ではないかと思います。内痔核の場合、よりうっ血し、膨らみがみられます。出血しやすくなるのですが、この位置は基本的に痛みの神経がないところなので痛みは伴いません。ですので痛みがないという事があり得ます。

痛みがなくてもクッションに付くぐらいの出血ですと、日常でも困るレベルと思いますので、診察を受けにいらしてください、とお伝えください。

また、60代男性の方は、痔だと思ったら大腸がんだったというケースが多数あることをお伝えしてください。痔で来院し、一緒に受けた検査で初期の大腸がんが見つかるケースが大変多くなっています。

また初期の大腸がんはほぼ100%完治します、というのも忘れずに書き添えてください。10代女性、30代女性も、年齢的に腸からというより肛門からの出血かと思いますが、後ほど個別にメールを見せてください。

これって痔ですか?

Q3:お尻に湿疹とポリープっぽいものがある。疲れると痛むが市販薬で乗り切っている

イエル

続いては40代の女性の方です。お尻に湿疹がよくできる。疲れると鈍痛が出たり、痔が出たりして、切れて少しかゆい。ポリープみたいなものがあるようにも感じる。普段は市販の軟膏を使います。とのことです。

ナオル

色々な症状が出ていますが、推測すると「Ⅰ度~Ⅱ度の痔核の脱肛」でしょうか。この方も内外痔核があるように思います。診察してみないとわかりませんが。Ⅰ度~Ⅱ度ですと、当院での治療は軟膏の塗布や、排便習慣の改善による対処指導といった保存的治療になります。

では家で市販薬を使用して様子を見ればいいかというと、そういうわけではありません。市販の薬は病院で処方する薬より、強く作られていることが多いのです。ですので、最近効かなくなってきた、と思ったら要注意です。気づかずに進行したり悪化につながるケースがあるからです。

病院で処方された薬は症状に合っているし習慣改善もあるので、体への負担も治る時期も軽減されます。市販の塗布薬は、使用して10日たっても症状が気になるようでしたら、専門の医療機関を受診していただく目安、と私はいつもお伝えしています。

メールだけでは分かりかねますし、以上のような理由から、来院されることをおすすめします。今は女性の専門家医もおりますので、安心して受診できます、とお伝えください。

これって痔ですか?

Q4:皮のようなものが垂れ下がっている・・・

イエル

40代男性の方です。昔いぼ痔だったことがあり手術したことがあります。そのあとに、余った皮のようなものができて垂れ下がっているようなのです。指で戻したりできる感じのものではない。これは何でしょう?というご質問です。

ナオル

一度手術をされたことがあるのですね。これは余った皮の残存で、「皮垂(ひすい)」といいます。痔ではありません。便を拭くときに、邪魔にならない程度でしたら、放置して問題ありません。ただ、気になる場合は、切除という方法になるかと思います。残念ですが軟膏などを塗ったからなくなる、という類のものでもないのです。ご参考になりますと幸いです。

Q5:肛門がかゆい・・・

イエル

続いて50代の女性の方です。

30代後半で出産した時にいぼ痔になり、以来ずっと痔があるのですが、ここ1年ほど、かゆみがでてきました。肛門周辺がひどい痒さです。昔は便秘でしたが今はむしろ便通がゆるく肛門に痛みはありません。このかゆみとはどのような治療になりますか。

ナオル

治療方針を決める前に、診断をしないと何とも言えないですね。メールからすると、かゆさの原因は、肛門周辺の皮膚の荒れ=皮膚炎によるもの、脱肛によるもの、カンジダ菌(真菌)による皮膚炎、などが考えられますね。検査で診断がついたら治療方針が決まります。肛門科には女性の専門医がおりますので、安心して診察をおうけいただけます。お気をつけて来院ください、とお伝えください。

Q6:【メールで最も多い質問】肛門に血豆みたいなものがあります

イエル

続いては、男女年齢問わず、メールでは最も多い質問かな、と思います。代表して20代の女性の方、30代女性の方のメールを読みます。

【20代女性】
便を出すと血豆のようなものが出ます。ですが後から戻ります。これは自然に消えますか?それとも手術しなくてはならないのでしょうか?というものです。この方は「痛み、出血、肛門の不快感」はある、血の色は鮮血、「膿」は無い、とのことです。

【30代女性】
肛門の入り口のところに、血豆のような物があります。調べて血栓性外痔核では?と思いました。少しだけ出血がありますが、痛みは患部を直接触ったりしなければ、ほとんどありません。排便時に出血したり、痛んだりというわけでもありません。温めたり、清潔にしたりを心がければ、だんだん小さくなって消えていくと書かれていたのですが、そうなのでしょうか。

ナオル

血豆のような、というのは、皆さんよくされる表現ですね。血豆にもいろいろな形と大きさがあると思うので、診察しないと診断はできません。このお二人の血豆は、違うものを指しているように思います。

ちなみに、肛門から脱肛している患部写真は次のようなものがあります。
⇒ http://wp.me/p6WGp6-1n1 

最初の20代女性、この方は、メールから見ますと、「後から戻る」ということで、「Ⅱ度の痔核の脱肛」と推測します。リンク先にもありますが、症状で治療方法が変わります。かなり詳細に渡って、書いていますのでこのリンクを送ってあげてください。

また手術しなきゃいけないの?という問いについては、次の説明をお願いします。脱肛の場合大きく2種類の治療があります。「うっ血や炎症を抑える」のは薬による対処療法。そして、患部が垂れているという「粘膜のたるみ」については手術による根本治療です。Ⅱ度の痔核の脱肛ですと、薬による経過観測と生活習慣指導となり、手術ではなく保存的に対処することが多いです。ただ、これは診察してみないと、なんとも言えない所です。お一人お一人の状態に合わせて治療は異なります。

つづいて30代女性の方、その通りで、血栓性外痔核ならば小さくなってきます。しぼむところまでしぼんだら皮膚のたるみが残ります。ただやはり受診されてみないと診断はできません。お二方共にお伝えいただきたいのは、今は肛門科は女性専門医もいますし、オール女性スタッフの病院もあるということ。なるべく安心して受診できそうな病院を探して、一度いかれてみることをお勧めします。

これって痔ですか?

まとめ:たくさんの症状がある「これって痔なの?」

イエル

イエルです。肛門周辺には、実にたくさんの症状がありますね!切れる、痛い、痛くない、血だけ出る、激痛、血豆、たるみ・・・。みなさん、不快感を耐えながら、どうなのかなあ、という不安も持っていらっしゃいますよね。

そして、ほとんどの方が、痔核、脱肛など、何らかの病名がついていましたねえ。やはり、そうかなあ、と疑う時は、実際病気なことが多いんですね。「肛門科」という名前のついた病院の門をくぐるのは多少気恥ずかしいところもあるのかもしれませんが、市販のお薬を使って逆に症状が悪化したり、放置することで症状が進んだり、という状況も見られるようです。

気になる症状をお持ちの方。今はスタッフが全員女性の病院もありますし、手術件数などの情報を明示している病院もたくさんあります。こういう安心できそうな病院で一度見てもらってくださいね。

\ SNSでシェアしよう! /

専門医が教える体の情報サイトdscopeの注目記事を受け取ろう

痔

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

専門医が教える体の情報サイトdscopeの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

ライター紹介 ライター一覧

Dr.terada

Dr.terada

この人が書いた記事  記事一覧

  • 肛門周囲腫瘍・痔ろう

  • ソケイヘルニア(脱腸)・大腿(だいたい)ヘルニア

  • 臍ヘルニア(大人と小児別)

  • 良性食道腫瘍(りょうせいしょくどうしゅよう)