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前庭神経炎(ぜんていしんけいえん)

 2016/08/28 治療 病名 症状
この記事は約 2 分で読めます。
前庭神経炎

 

【どんな病気?】

前庭神経炎では、内耳にある器官である「蝸牛」「前庭」をつかさどる前庭神経に炎症が起こり、脳に正しい情報が伝わらないために平衡感覚に異常が出ます。

なぜ炎症が起こるのかは不明の病気です。男性にやや多く、発症年齢は50歳代に多いとされています。

 

【体の症状は?】

突発的に立っていられないほどの激しいめまい、回転性めまい(ぐるぐるする)がみられます。

発作は1回のことが多く、1日~3日間持続します。回転性めまいが軽快した後も、歩行時のふらつき感が長期間持続します。その他、吐き気などを認めます。しかし、めまいに随伴する難聴、耳鳴、耳閉塞感などの症状を認めません。

 

【検査】

眼振検査:

回転性めまい発作時に自発的に、また、頭の位置を変えたときに眼振を認めます。

温度刺激検査:

前庭神経炎の診断に重要な検査です。温度刺激検査とは、耳に冷たい水またはぬるま湯を入れて耳を刺激して、眼振やめまいが起こるかどうかを調べる検査です。温度刺激検査により患側の温度反応高度低下、又は無反応を認めます。

聴力検査:

聴力検査では、正常聴力またはめまいと関連しない難聴を認めます。この検査を行うことで、小脳などの中枢性疾患のめまい疾患を除外することができます。

 

【治療・処置】

自覚症状が強い超急性期では、入院し安静を保たせます。めまい、嘔気、嘔吐に対し、薬剤を投与して軽減を図り、不安が強い場合には抗不安薬を投与します。 急性期が過ぎれば、早期に離床を促し、慢性期には平衡訓練などのリハビリテーションを行います。

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ナオル

ナオル

こんにちは。日本を健康にすべく健康惑星からやってきたナオルです。

僕、こう見えて医者なんです。人間の体って面白い。特に、地球上生物の栄養摂取と排泄の仕組みは興味深い(僕たちは食べませんから)。そんなわけで、専門分野は消化器、肛門疾患です。今日も日本中から集めた論文や臨床に基づいた確かな情報をお届けします。

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