スポーツを長くやっている人に起こる、スポーツ障害とは?

スポーツには、そのスポーツを長くやることで起こる特有のケガや病気があります。
例えば、腕をよく使う野球、足を使うサッカーなど、スポーツは種目によって、よく使う体の部位や使い方が異なるので、ケガが出る部位もケガの内容も、それぞれに異なりますよね。
そんな時、心強い味方になってくれるのが、専門の知識があるスポーツドクターです。スポーツドクターとは、スポーツドクター認定資格を取ったお医者さんのこと。専門的な知見からのスポーツドクターのアドバイスは、競技者にとって大変参考になります。そんなスポーツドクターに聞いた、スポーツ医学についてまとめました。
Contents
◆スポーツ障害とは?
スポーツ障害とは、長い間スポーツを継続する間に、小さな力が繰り返し加えられることによって生じる障害のことを指します。ここには突発性、急性のスポーツ外傷は含まれません。
病名としては、関節炎、骨膜炎、腱鞘炎、疲労性骨折、腰痛症などがあげられます。野球肩、野球肘、テニス肘、水泳肩、ランナー膝、ボーリング母指など、特定のスポーツと密接な関係を持つ障害も多くあります。
◆スポーツに特化したスポーツ医学
スポーツ障害の予防は、適切なトレーニングを実施することと、その都度ストレッチングやアイシングなどの手当てを施し、疲労を蓄積させないことにあります。
特に成長期の青少年では、一種類に偏ったスポーツやトレーニングを避け、全身的な体力に向上を図ることが必要です。
このようなスポーツに特化したスポーツ医学は学際的な学問であり、運動、トレーニング、スポーツならびに運動不足が健常者と患者に対して与える影響を性別、年齢別に分析し、その所見を予防、治療、リハビリテーションならびにスポーツそのものに役立てる学問です。
◆本コメントをいただいたスポーツドクターのご紹介
実際に各競技において起こりやすいケガと予防のアドバイスについては、別ページに種目別にまとめています。
ご協力いただいたのは、スポーツドクターとして経歴の長い、湯澤斎(ゆざわいつき)医師です。ここでご紹介させていただきますね。
湯澤 斎(ゆざわ いつき)医師:日本体育協会公認スポーツドクター。東京都体育協会役員も務めるスポーツ整形外科医。サーフィンの世界大会などで活躍する公式ドクターでもある。雑誌やTV等でスポーツ医学の見地から多数のアドバイスを行っている。東京都足立区 医療法人社団俊和会 寺田病院勤務。
◆種目別・スポーツドクターのアドバイス一覧
湯澤医師より種目別にアドバイスをいただいたものは、それぞれ記事にまとめています。
見たい種目の部分をクリックしてご覧ください。
(公開した記事のリンク先が開きます。もしも飛ばない場合は記事の公開がまだだと思ってください。)
→ ゴルフ、ラグビー、アメリカンフットボール編
→ バレーボール、テニス編
→ バドミントン、卓球編
→ 野球/ソフトボール編
→ サッカー編
→ バスケットボール編
→ 柔道、剣道編
→ 陸上競技、マラソン、ジョギング、ランニング編
→ 体操、水泳編
→ スキー編
→ 相撲、レスリング編
◆スポーツ競技者に共通する、オーバートレーニング症候群とは?
オーバートレーニング症候群とは、トレーニングによる疲労(肉体的、精神的の両者を指します)が十分に回復しないままトレーニングが蓄積されていくことにより競技の成果が低下し、慢性的疲労が常に出てくる状態を指します。
過度なトレーニング、過密スケジュール、不十分な休息、栄養不足などが原因となります。症状としては、慢性的な疲労感、頭痛、腰痛、発熱、腹痛、息切れ、不眠、うつ状態などがみられます。この症状の目安として、運動をとめてから10分以上しても息切れがする、運動した日の寝つきが悪く翌日の目覚めが悪い、すっきりしないなどがあげられます。
回復については、まず十分な休息をとること、個人に合ったトレーニング計画を立てることで可能になります。
対策としては、トレーニングが過度にならないように、個人の体調や身体能力に合ったものを計画します。プロスポーツ選手は毎日同じトレーニングを繰り返しているわけではなく、年間のトレーニング計画を立ててそれに沿って体を調整しています。筋肉の成長と組成からも、回復期も含めた視点から季節や体調に合わせたトレーニング計画を立てられるといいですね。
◆スポーツの専門医「スポーツドクター」に相談しよう
スポーツドクターとは、日本体育協会、日本整形外科学会、日本医師会が認定した「スポーツドクター」という資格保有医師のことです。
この、スポーツドクターが在籍するスポーツ整形、スポーツ外来の枠を設けている病院も、現在では数が増えています。スポーツによる慢性的な痛みへの理解度が高い専門医ですので、スポーツそのものに関する相談もできます。お近くにいるかどうかも、インターネットで探しやすい環境になりました。こういった専門医に相談してみられることも合わせておすすめします。
お近くのスポーツドクター、探してみてくださいね。