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お医者さんと一緒に考える食物アレルギー・原因と症状、予防と治療【4つの基礎知識】

 2016/05/22 コラム 予防 治療
この記事は約 10 分で読めます。
食物アレルギー

食物アレルギーは、特に子供に多く見られる疾患です。

対応を誤ると命にかかわることもあるので、小さい子供を持つ親御さんや、学校関連者は特に心配な部分でもありますよね。ここでは、食物アレルギーに関しておさえておきたい基本情報、原因、症状、予防、治療について、お医者さんに伺ってまとめました。

(協力:日本医学検定協会)

食物アレルギーの原因

イエル
ナオル先生。前回、花粉症のところで、アレルギーについて教えていただきましたよね。アレルギーとは、免疫が頑張りすぎちゃってる状態だということでした。

ナオル
はい、おさらいしますと、人間の体には、細菌やウイルスなどの病原体が入ってきた時、病原体を除いて体を守る「免疫」という働きがある。人間が健康に生活するためにある仕組みだが、しかし、この免疫が、花粉や食べ物などに過剰に反応してしまうことがある、ということです。

イエル

お友達の赤ちゃんが、食物アレルギーだっていうんです。

まだ小さいのに・・・。食物アレルギーって、どういう状態なんですか?

ナオル

食物アレルギーは、特定の食物に対して起こるアレルギー反応のことです。アレルギー原因物質(アレルゲン)を含む食物を摂取した後に、皮膚・粘膜・消化器・呼吸器に悪影響が出たり、アナフィラキシー反応が引き起されたりします。

アレルギー反応を起こす食物は、人によりさまざまです。

また、子どものころにアレルギー反応が出現した食物も、成人するとともに耐性を獲得し、アレルギーを起こさなくなることもあります。

イエル

皮膚だけじゃなくて、色々な所に症状が出るんですね。大変。

大人になって耐性ができるといいけど、それまで長いな・・・。

食物アレルギーの症状

ナオル

もう少し詳しく、症状について述べます。アレルゲンを含む食物の摂取から1530分のうちに、皮膚症状、血管浮腫(けっかんふしゅ)、気管支喘息、アナフィラキシーショックなどの症状が起きます。

最も多いのは皮膚症状であり、じんましんが出る、かゆくなる、皮膚が赤くなる、顔が腫れるなどの症状が見られます。

そのほか、呼吸器症状(咳、呼吸困難など)、粘膜症状(口の腫れ、目の充血、目の腫れなど)、消化器症状(腹痛、嘔吐、むかつき、下痢)などの症状も出現します。

アナフィラキシーショックが起きると、死に至る危険もあります。

イエル

そんなの、大変すぎます!免疫、そんなに頑張らなくてもいいのに・・・。

年齢と共に変化する食物アレルギー、何歳でどれぐらい発症するの?

イエル

食物アレルギーって、小さいお子さんの、どれ位の割合で発生するものなんでしょう?

ナオル

食物アレルギーの発生率は、アレルゲンを含む食物の種類によっても、年齢によっても異なります。

乳児期の発生率は5〜10%程度です。ただ、乳児期は最も耐性化を獲得しやすいため、学童期になると1〜2%程度に減少します。

アレルギー反応を起こす食物も、年齢とともに変化します。

乳児期・幼児期(0歳から6歳まで)では、鶏卵、牛乳、小麦が多く、学童期・成人期(7歳以上)では、そば、えびが多くなります。

イエル

成長すると、発生率が1/5も減少する!それはよかった。救いがありますね。

医学からみる食物アレルギーの予防って?

イエル

食物アレルギーの予防って、できるんですか?

ナオル

予防、とは、食物アレルギー反応を起さないこと、という捉え方で見ます。ですので、予防には、食事の際、アレルギー反応を起こす食物を除いた除去食を摂取する食事療法があります。

また、薬物治療により、アレルギー反応を予防します。

なお、薬物治療には、症状が出現したときに対症療法として行うものもあります。

イエル

なるほど。アレルギー反応を起さないようにするという意味で、食事療法と、お薬による治療になるんですね。

食物アレルギーの治療

イエル

もっと詳しく知りたいです!ナオル先生、食事療法と、お薬の療法について、教えてください。

ナオル
はい。まず、食物アレルギーの治療は、原因食物の正確な診断を行い、治療法別の有効性と欠点を理解し、患者の状況を考えて行われる必要があります。これをふまえて、聞いて下さいね。 

まずは食事療法(除去食治療)についてです。

これは、除去食を摂取する療法です。除去食治療では、除去した食物の代わりに摂取できる食物を探し、必要栄養量を過不足なく補充することが重要です。

食物に含まれる原因物質を正しく診断し、食物の調理方法による違いなども細かく認識する必要があります。また、年齢とともに耐性化することもあるため、経過を見ながら除去食をやめていきます。

イエル

食事療法とは、原因の食べ物を抜いて、代わりに栄養をちゃんと確保すること。メモメモっと。

続いて、お薬の療法はどうですか?

ナオル

はい、薬による治療は、抗原特異的経口免疫療法と呼びます。

食物アレルギーの原因物質を含む食物への耐性化(寛解)による療法です。先にあげた除去食治療が消極的治療法であるのに対し、原因物質を与える積極的治療法といえます。

ただし、抗原特異的経口免疫療法の安全性には課題もあり、年齢、重症度、投与方法、投与期間、副作用などの検証が急がれています。

イエル

ナオル先生、また内容が難しくなってきましたよー・・・。

ええと、アレルギーの原因になる食べ物に対して、お薬で、耐性をつけていくのですね。でも、まだまだ課題もある、と。

 

ちなみに「寛解」とは、症状が一時的に落ち着いて安定した状態という意味です。難しい医学用語の解説はこちらにも記載しています。

▶︎ がん告知の時に知っておきたい、わかりにくい病院用語。解説します

間違って食べてしまったときの対応は?

イエル

もし、アレルギーの食べ物を口にしてしまったら、どうしたらいいんですか?

ナオル

誤ってアレルゲンを含む食物を摂取した場合、吐き出したり、口内・胃の洗浄などを行ったりして、すぐにアレルゲンを取り除きます。その後、常備薬を使用し、症状を観察します。

症状が悪化する場合はアドレナリン(エピネフリン)の注射をしますが、すみやかに医療機関を受診しましょう。

アレルゲンを含む食品を口に入れた時

→口から出し口をすすぐ

→口腔内違和感は重要な症状

→大量に摂取した時には誤嚥に注意して吐かせる

◆皮膚についた時

→さわった手で眼をこすらないようにする

→洗い流す

◆眼症状(かゆみ、充血、球結膜浮腫)が出現した時

1緊急常備薬(抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬、ステロイド薬など)を内服し、症状観察→洗眼後、抗アレルギー薬、ステロイド剤点眼

1-130分以内に症状の改善傾向が見られたとき→そのまま様子観察

1-2:皮膚・粘膜症状が拡大傾向にある時、また咳嗽、声が出にくい、呼吸困難、喘鳴、傾眠、意識障害、嘔吐・腹痛などの皮膚・粘膜以外の症状が出現した時

→アドレナリン自己注射器使用を考慮

→医療機関を受診&救急車も考慮

イエル

ナオル先生、ありがとうございました。

まとめ・・・お医者さんに聞いた食物アレルギーとは? イエルのメモまとめ

いかがでしたか?ナオル先生に聞いた食物アレルギーで知っておきたい基本情報。ここで、イエルがまとめたメモを元に、おさらいしますね。

  • アレルギーとは、免疫の過剰反応。
  • 食物アレルギーは、特定の食物に対して起こるアレルギー反応のこと。
  • 症状は、最も多いのは皮膚症状であり、じんましんが出る、かゆくなる、皮膚が赤くなる、顔が腫れる。

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