大腸ポリープ

大腸ポリープ
【どんな病気?】
大腸ポリープは、大腸の内側の壁にできた、腫瘍(しゅよう)の総称です。大腸ポリープには、そのまま放置しておいても大丈夫な良性のものや、がんになるものなど、いくつかの種類があります。
腺腫性ポリープ:孤立性ポリープで通常20mmを越えるものは癌化しやすかったり、すでに一部が癌化している可能性があります。
非腺腫性ポリープ: 過形成性ポリープ、炎症性ポリープ、脂肪腫
【体の症状は?】
多くは無症状です。ポリープ自体が大きくなってくると便潜血検査で陽性率の高まりがみられます。上記のごとく大きくなってからでは癌化の危険性があり、症状がないうちに検査をすることが賢明です。
【検査】
以前は消化管造影(バリウム検査)で病変の存在を確認する施設が多くみられましたが、はじめからポリープが疑われる際には、確定診断には大腸内視鏡を行い、切除し組織検査をします。最近では大腸内視鏡での確認がポピュラーになりつつあります。
さらに詳しく→ 内視鏡検査って何をするの?
【治療・処置】
ポリープの直径が20mm以下であれば、内視鏡で取ることができます(内視鏡的ポリープ切除術)が、それ以上のものは、外科手術の適応になります。直径5mmを越すと、腺腫性であることが多く、ガン化の危険を秘めているため、治療をするのが一般的です。
大腸ポリープの状態によるグループ分けは以下の通りです。
Group分類 | 定義 | 主な対応病変 |
Group1 | 非腫瘍性で異型のない粘膜組織。 | 正常粘膜。過形成粘膜。 |
Group2 | 非腫瘍性で異型を示す病変。 | 炎症性あるいは再生性変化。 (軽度異型を示す過形成性ポリープ)。 |
Group3 | 腫瘍性で軽度から中等度異型を示す病変。 | 軽度~中等度異型の腺腫。 |
Group4 | 腫瘍性で高度異型を示す病変。 | 高度異型の腺腫。 きわめて分化のよい高分化腺癌が含まれうる。 |
Group5 | 明らかに癌と診断しうる異型を示す病変。 | 癌と断定。 |
<実物写真 大腸ポリープ>
※注意:ここから先は内視鏡による大腸ポリープの本物の写真です。内臓内部を撮影しているもののため、刺激的な画像が苦手な方はご遠慮ください。また食事中の方はお気を付けください。