食道潰瘍

◆食道潰瘍
【どんな病気?】
食道に潰瘍ができた状態を指します。逆流性食道炎の悪化、食道内異物による粘膜の圧迫、強酸や強アルカリ物質など誤飲、薬剤、カビやウィルスの感染症などでも潰瘍ができます。その他、リチウム型ボタン電池の誤嚥(ごえん)などでも潰瘍ができることがあります。
【体の症状は?】
胸痛、強い胸焼け、食道のつかえ感などがみられます。進行すると食道が狭窄(狭くなる)し、食事が通りにくくなります(嚥下障害)。いつから起きたのか、持続時間はどれくらいか、原因と考えられるものを飲み込んでいないかなどを確認することが重要になります。
【検査】
上部内視鏡検査(胃カメラ):内視鏡による食道の観察が最も効果的です。潰瘍の位置や形から原因を推測します。
さらに詳しく→内視鏡検査って何をするの?
【治療・処置】
潰瘍のできた「原因」に対する治療を行ないます。逆流性食道炎の悪化に伴う場合:制酸剤を使用します。カビやウィルスの感染症が疑われる場合:菌、ウィルスを除去するための治療を行ないます。深い潰瘍により穿孔(せんこう:穴が開くこと)の危険がある場合は、入院し絶食にして様子を慎重に観察します。