腹膜偽粘液腫(ふくまくぎねんえきしゅ)

【どんな病気?】
腹膜偽粘液腫(ふくまくぎねんえきしゅ)とは、腹膜に粘液を産生する腫瘍(しゅよう)ができ、その腫瘍により産生されたゼリー状のムチン性物質が腹腔内にたまり、腸閉塞を引き起こすものです。原因となる臓器は、卵巣、虫垂が多いため、やや女性に多く認めます。非常にまれな病気です。
【体の症状は?】
粘性の高いムチン性物質が腹腔内にたまることで、腹部の張り、圧迫感を認めます。消化管の動きが抑制されると便秘、腸閉塞、栄養障害となります。
【検査】
腹部CT検査、超音波検査、MRI検査
腹腔内に充満するムチン物質の粘液腫瘤(ねんえきしゅりゅう)を認めます。
【治療・処置】
根治的に治す治療法はありません。手術で原発巣と病巣を切除して、残った腫瘤に対して抗がん剤を投与します。