妊娠悪阻(にんしんおそ)

【どんな病気?】
妊娠により引き起こされる悪心嘔吐、食欲不振には“つわり”が良く知られています。
妊娠悪阻(にんしんおそ)とは、“つわり”よりも症状が強く治療を必要とするものです。妊娠悪阻になると食物が食べられなくなり栄養障害を起こし体重が減少する他、様々な症状が起こってきます。
“つわり”は、全妊娠の50~80%に認めますが、妊娠悪阻は全妊娠の1~2%程度の頻度です。妊娠悪阻の多くは初産婦に認めますが、重症化するものは経産婦に多い傾向があります。
【体の症状は?】
一日中、嘔吐を頻回に繰り返します。そのため、食事摂取困難となり脱水、飢餓状態(5kg以上の体重減少)になってしまいます。身体が脱水になるので尿も少なくなります(乏尿)。
【治療・処置】
入院し精神の安定を図り、安静を心掛けます。脱水、飢餓に対する治療として、点滴を行い電解質の補正を含め、脱水の改善を行います。その他、少量を頻回に分けて摂取するなどの食事指導を行います。