低血糖発作(ていけっとうほっさ)

【どんな病気?】
低血糖発作とは、血糖値が生理的な変動範囲を超えて低下することによって、様々な症状を呈した状態のことです。
対応が遅れると死に至ることもある危険なものです。低血糖の原因により、空腹時低血糖、反応性低血糖、薬剤性低血糖に分けられます。
空腹では本来は低血糖発作は起こりませんが、ホルモンの異常分泌などにより低血糖を引き起こしてしまうものが、空腹時低血糖です。
また、胃がんの手術などで胃を切除した人に起こるのが反応性低血糖です。薬剤性低血糖は糖尿病患者さんに起こります。糖尿病患者で、経口血糖降下薬やインスリン製剤の不適切な使用、不適切な食事(食事の遅れ、量や糖質の摂取が少ない、アルコールの多量摂取)、普段より強かったり長かったりする運動などが原因で低血糖発作が引き起こされます。
【体の症状は?】
頻脈、発汗、振戦、顔面蒼白、血圧上昇、痙攣、頭痛、異常行動、意識障害などを認めます。
【検査】
血液検査
血液検査にて、血糖値が正常下限を下回っていることが確認できます。
【治療・処置】
対応が遅れると命の危険がるので、近くにいた人の対応が重要になります。比較的、意識がはっきりしていて経口摂取が可能であれば、ブドウ糖を含む清涼飲料水を200ccほど飲ませます。
経口摂取不可能の時は、砂糖を歯肉や口唇に塗り付けます。病院では、ブドウ糖注射液の点滴注射を行います。