椎骨脳底動脈循環不全(ついこつのうていどうみゃくじゅんかんふぜん)

【どんな病気?】
頸椎(首の骨)の中を通る椎骨動脈(ついこつどうみゃく)と、椎骨動脈が脳内に入った部分である脳底動脈の流れが悪くなり、脳内の脳幹や小脳への栄養が届かなくなることで、めまい、症状が起こる病気です。高血圧症や動脈硬化症からも起こります。老化によって起こりやすいので、50代以降の ひとに多くみられます。
【体の症状は?】
めまい、手足のしびれ、頭痛、目のかすみ、舌のもつれ、吐き気、嘔吐、物が二重に見える、などの症状を引き起こします。回転性、浮動性、どちらのめまいが起こることもあります。めまいの続く時間は数分から数時間におよびます。
【検査】
診断は、診察の他、聴力検査、平衡機能検査、画像検査などを行い総合的に判断されます。
【治療・処置】
椎骨脳底動脈循環不全症の原因を取り除くことが一番の治療です。動脈硬化で血管が狭くなっているのであれば、動脈硬化の進行を進ませないために、生活習慣の改善などの生活習慣病の治療を行います。また、変形性頸椎症があるのであればその治療を行います。その他、血流の流れをよくする薬を使用したり、自律神経調整薬を使うこともあります。めまいに対して、抗めまい薬なども使用されます。