水頭症(すいとうしょう)

【どんな病気?】
脳は髄膜と言う袋で包まれています。その髄膜と脳の間には、脳脊髄液という液体が少量入っていて、脳を保護しています。この脳脊髄液の量は一定に管理され、頭蓋内の圧も一定に保たれています。水頭症は、さまざまな原因で、脳脊髄液が過量にたまり、頭蓋内の圧が高くなってしまうものです。脳脊髄液が過量にたまる原因としては、脳周囲の血管奇形などにより過量につくられてしまうこと、出血や感染などで吸収不全になってしまいことなどがあります。
【体の症状は?】
頭蓋内の圧力が亢進することにより、悪心、嘔吐、頭痛などを認めます。(頭蓋内圧亢進症状)
【検査】
頭部CT、MRI検査:
脳脊髄液が脳室内に大量にあるため、脳室の拡大を認めます。
【治療・処置】
水頭症の治療は、原因の治療が一番です。感染や出血が原因であれば、その治療をまず行います。脳腫瘍が原因であれば、手術で摘出することを試みます。その他、水頭症の程度に応じて、過剰に溜まった脳脊髄液を除去することを試みます。腹部と脳内とを皮下に通したカテーテルでつなぎ過剰な脳脊髄液を腹部に流すシャント術が行われます。